フロント係の中井敏孝です。趣味はロック。聞くだけではとギターを買込みましたが、一曲としてものにできません。こんな私が最近興味を持ったのは新選組ですが、南禅寺順正にはその頃の歴史があると知り、調べてみました。
 南禅寺順正は、近藤勇が5歳の天保10年、シーボルトの弟子であった新宮凉庭が開設した医学校跡です。文化サロンとして当時の文人墨客が集い、その中のひとり大学頭(だいがくのかみ)林復斎の筆による『名教楽地』と刻んだ石門が玄関脇にあり、国の文化財に登録されています。
 大学頭とは幕府学問所の長であり、いわば文部大臣と東大総長を兼ねたような役職。欧州列強によるアジアの植民地化に遅れをとるまいと、日本に食指を伸ばし、武力を背景に黒船で開国を迫った米国ペリーに対し、復斎は日本全権首席を任ぜられ苦渋のすえ日米和親条約締結に漕ぎ着けました。
 大国の論理は今も昔も同じ。21世紀にも復斎がいたらと思うのは私だけでしょうか??

 
南禅寺順正フロント係
中井敏孝

 
南禅寺店の襖絵を描き、清水寺店の看板のデザインをなさった若手画家秋野亜衣さんが、春季創画展で春季展賞をお取りになりました。おめでとうございます。